2009年03月30日

報道ステーションまたも改ざん報道【徳島県の土地改良区をめぐる多額横領事件】

 これまで何度か当ブログでも報道ステーションの放送の在り方、キャスターの態度について苦言を呈してきた(過去の記事内は伏字)。
 何でも「政府高官」のせいにするマスコミ報道のいい加減さ
 テレビ朝日 ブログ自作自演から読み取られるあきれたメディアの体質

 テレビ朝日の報道ステーションがまたも放送倫理違反を起こし、放送倫理・番組向上機構(BPO)から勧告を受けた。

 テレビ朝日は2008年7月23日、「報道ステーション」で徳島県の土地改良区をめぐり、経理担当者らが逮捕された多額横領事件を報道。その際、全国土地改良事業団体連合会(全土連)会長を務める野中氏の映像を使用した。
野中氏は「事件と関連があるような作為的な報道がなされた」などと同局に抗議。委員会に申し立てた。

 委員会は、事件とは関係のない参院議員集会で野中氏が発言した映像を用いたことについて、「あたかも、野中氏の政治力で膨大かつ不要な事業を持ってきたという認識を一部の視聴者に生じさせた」と指摘。「全土連の政治力を印象づけることが目的であったとしても極めて安易で短絡的」と結論づけた。

 さらに、キャスターが補助金が適正に使われていないかのような発言した点についても「裏付け取材の範囲を超えている」とした。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/237189

 2007年にも日本マクドナルドの調理日改竄(かいざん)問題について、証言者として登場した女性が、番組の関係者で、当時すでに店をやめていたにもかかわらず、制服と店長代理のバッジを着けて出演していたことを明らかにした。同夜放送の番組内で古舘伊知郎キャスターは「視聴者に混乱と誤解を与えるもの。間違ったやり方だった。申し訳ない」と謝罪した。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/071208/biz0712080010000-n1.htm

 また、2008年2月14日には、古館キャスターが「アダルトチルドレン」の意味を「大人になりきれていない子供」という意味で「アダルトチルドレン」として使った。しかし、アダルトチルドレンは一般的に、アルコール依存症の親に育てられるなど機能不全家庭で育ち、成人になってもそうした体験が心的外傷として残っている人を指す言葉。古館氏は14日の同番組の最後に、「本当に苦しんでいる人に申し訳ない。以後気をつけたい」と神妙な面持ちで謝罪した。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/media/122842/

 これらの謝罪は何だったのか?古館キャスターは散々、政治家を批判しておきながら、自らの度重なる不祥事には目をつむるつもりか?「言葉」を使うプロフェッショナルとしてこうも軽々と謝罪をし、また過ちを繰り返すことに反省はないのだろうか?

 そもそも古館氏の社会に対する見識の甘さ、勉強不足は明らかである。何でも「環境破壊」「マネーゲーム」「政治家の驕り」に結び付けたがる。まず、自分たちメディアの「驕り」から見直すべきだろう。

 報道ステーションの意図は明らかで、仮想敵をつくりだし、視聴者の共感を呼ぶことにある。だからあえて、わかりやすい「敵」を設定し、場合によっては偏向報道、つまり『演出』を行い、ドラマ仕立てにしていく。同局水曜21時に「相棒」がはじまり、放送後に「報ステ」がはじまる。視聴者とくに主婦層は「相棒」という中途半端なドラマを見て、その勢いで「報ステ」へと移る。報道もドラマのように「悪」をつくりだし、視聴者、キャスターがさも正義の審判であるかのごとく、番組を構成する。それで、上記のようなわかりやすいものをターゲットとして攻撃していくのだ。

 なぜ、報道番組がここまで過剰な演出をする必要があるのか?それは、視聴率獲得のためである。視聴率というのは、つまり電通の商売道具だ。関東地区でたった600世帯しか測られていない視聴率が日本全体に流される番組の内容を左右している。

 テレビ番組の低俗化、情報・報道番組の捏造の増加はハッキリいえば視聴率という幻に影響されている。

 テレビ・日本の音楽J-POPがあまりにもくだらないので、私は昨年秋から自宅にテレビを全く置いていない。職場には設置されているので、それが時々耳に入ってくる程度しかテレビの情報は得ていない。ただ、音楽番組が流れているといやでも耳に入ってくるので、そのときはチャンネルを変えさせてもらっている。
 それでも何の不自由もないし、社会情勢、ニュースは社内の他の誰よりも詳しい。情報源はネット、新聞、雑誌のみである。
 そこには、お天気お姉さんもいなければ、怪しい経済エコノミスト・コメンテーターもいない。エコノミストや解説者がいる場合もあるが、情報を比較検討できるので一方的に与えられる情報を鵜呑みにすることは限りなく少ない。
 だが、テレビはそれを絶対のものにしてしまうだけの威力がある。小難しい、たとえばイスラエルやチベット問題、アメリカの不良資産買い取り機構の報道がされても、その後に市川さんが出てくればその前のことを詳しく調べてみようという気はなくなってしまう。

 報道の在り方が問われるとともに、視聴者の在り方もとわれているのである。
posted by Hiro at 23:18| Comment(59) | 報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月25日

ロボットに看取られながら死を迎える高齢者が急増

 経済産業省は25日、ロボット産業政策研究会(委員長、三浦宏文・工学院大学学長)を開き、介護・福祉分野などでのロボットの実用化推進を盛り込んだ報告書をまとめた。同省は来年度から5年間の「生活支援ロボット実用化プロジェクト」を実施し、技術開発や実証試験に取り組む。

 報告書は、少子・高齢化の進展で人材不足が懸念される中特に介護・福祉分野でロボットの需要が高まっていると指摘。安全性に重点を置いたロボットの開発や、さまざまなルールづくりなど社会システムの整備が必要と提言した。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090326k0000m020041000c.html

またもや、官・民が共同で愚策を行おうとしている。
すでにこの記事からして矛盾に満ちている。
まず、人材不足が懸念される中
とあるが、人材を不足させているのは、明らかに資格取得の困難さ、待遇・給与の悪さといった官の責任である。

特に介護・福祉分野でロボットの需要が高まっていると指摘とは、誰が価格も性能も見えていない状態で"欲しい"といったのか?

もう少し詳しい記事になると、
 報告書は、ロボット産業の市場規模が2025年に6.2兆円になると試算。近い将来、介護・福祉分野の市場化が有望だと位置付けた上で、介護・福祉ロボットを(1)操縦による移動作業型(2)自律による移動作業型(3)人間装着型(4)搭乗型−に分類。各分類ごとに具体的な安全基準などを定め、市場化を促すべきだとした。また、ロボット規格の国際標準化を日本が主導するよう訴えている。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2009032500850

 その大元のロボット産業政策研究会の報告書はこちらから閲覧できる。
http://www.meti.go.jp/press/20090325002/20090325002.html

 エイリアン2に出てきたパワードスーツのような代物の写真などがあり、これを本気で考えて世界に輸出しようという。
 報告書そのものも、一般企業では通用しないような説得力のない、つっこみどころ満載のものだが、これに16億出そうという経済産業省も、およそ民の感覚とずれているとしかいいようがない。
 そもそも、少子高齢化が進むから足りない介護士ぶんをロボットに労働させようと考える前に、なぜ少子高齢化が進んでいるのか、どうすれば歯止めをかけることができるのかを考えるほうが先ではないか。
 もし厚労省が、この介護ロボット推進に賛成ならば自分たちの職務を放棄しているとしか思えない。足りない部分は全て技術に任せようと。
 そのうち見守り補助システムに24時間”見守られながら”死を迎える高齢者が増えていくのであろう。

 もし、こういった技術が活躍できるとすれば肢体障がいをもつ人にとっては大変な助けになると思われる。素晴らしい技術を確立させても、”人”の心がわからなければ、それは決して良いものとはならない。ただの金儲けのための道具にすぎない。とくに日本と違い、社会福祉への考えかたが発達している国に「介護ロボット」の営業をかけるようなみっともない真似だけはしてほしくないものだ。


転職情報
posted by Hiro at 21:51| Comment(0) | 福祉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月24日

下方は寝て待つワークシェア

 米政府が23日、不良資産買い取りの枠組みを発表したのを機にダウは今年最大の上昇を記録、497.48ドル(6.84%)高の7775.86ドルとなった。

 いわゆる「バッドバンク」を設立することになり、買い取り基金は、金融安定化法の公的資金枠7000億ドル(約67兆円)から750億〜1000億ドル(約7兆2000億〜9兆6000億円)を拠出し、民間の出資も求めて5000億ドルから最大1兆ドルの不良資産の買い取りを目指す。

 ただし、この枠組みには「不安」も存在する。

  1. 納税者の負担を抑えようとすると、買い取り価格が下がり、金融機関の損失が膨らむ。
  2. 報酬制限などが含まれないため、AIGのように巨額な報酬を支払うといったケースが発生する恐れがある。
  3. 買い取りに名乗りを上げる民間があるのか?
  4. 金融機関の経営が一段と悪化すれば、株式の大半もしくは全部を政府が取得する国有化が選択肢として出てくる。


 金融不安が収束しないかぎり、景気、雇用問題の解決も見えてこないであろう。先日、政労使が合意した雇用維持対策「日本型ワークシェアリング」についても、明確なルールや目標が定められているわけではなく、ただの枠組みを決めたにすぎない。

 そこには、とりあえず雇用対策をしているというポーズを見せながら時間をかせぎ、その間に景気も回復するだろうという打算が見え隠れしているようでならない。
 面倒なことはハローワークに押し付け、時短、人件費カットで危機を乗り切ろうという姿勢では日ごとに状況は悪くなっていく一方である。ましてや、職を断たれた失業者にとっては一日の猶予もならない。高給を毎月当たり前のようにとってきた者と月の給与ぎりぎりで生活してきた者とでは、持久力に当然違いがある。政労使で話を進めているどのトップ連中も「生き延びることへの体力」はあるから、特に焦りも感じていないのであろう。

 戦国時代でいえば、わずかな食料で籠城戦をし、幹部クラスだけが3食きちんととっている状態といえる。その食料もいずれなくなるということにも気づかずに。
 籠城するのは、他からの援軍が来る可能性があるときにのみとられる戦術である。いま、籠城してどこから助けが来るというのだろうか?

 「日本型ワークシェアリング」をとっているかぎり、雇用率は維持されるかもしれない。しかし、個人消費はあがらない。消費があがらなれけば、景気も回復しない。定額給付や高速道路の値下げがどれほどの消費を促したのか、今後の発表が見ものである。
 高速道路を一律1000円にするよりも暫定税率を廃止して、ガソリンを安くしたほうがよほど効果的だろう。もちろん、天下り、および経団連の声を無視することができるなら。
 それに、定額給付で金をバラマクよりも、数年減税を実施したほうが少しずつではあるが消費効果は現れてくるものと思われる。

 不況の中でも、たくましく利権をむさぼろうとする官と大企業の癒着がなくならない限り、決して景気がよくなることはない。


転職情報
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日本型ワークシェアリングの穴

 政府、連合、日本経団連は二十三日午前、雇用維持のために仕事を分かち合う「ワークシェアリング」の制度化に向け合意した。政労使三者のワークシェアでの合意は、完全失業率が5%台だった二〇〇二年三月以来七年ぶり。電機、自動車業界などで拡大している残業削減や休業などを包括して新たに「日本型ワークシェアリング」と定義。政府は、残業の削減などにも助成できるよう雇用調整助成金制度の拡充に向け詳細を詰める。

 ワークシェアをめぐっては労働界で「(実質的な)賃下げの定着につながりかねない」との警戒心が根強く、早期の合意形成は難しいとみられていた。だが不況の深刻化に伴い、大幅な減産に追い込まれるメーカーが続出。休業日を増すなどワークシェア導入企業が相次いでいることから、連合も「緊急避難措置として認めざるを得ない」と姿勢を転換した。

 政府は、与党がまとめた総額一兆六千億円の緊急雇用対策を受け、現行の雇用調整助成金制度の拡充に乗り出す。具体的には、一時帰休など企業が従業員に支払う休業手当を補助する雇調金制度に加え、残業を減らして雇用を維持した場合を新たに加える。

ワーク・シェアリングを政府は大きく2つにわけて考えている。
1.雇用維持型
2.雇用創出型
である。

すでに、ワーク・シェアリングを実施している国内メーカーを見てみると
『日産自動車は今月20日を一斉休業日とし、営業や経理といった事務部門を含め、全社規模の休日とした』

『三菱電機は2009年度以内という期間限定で、事業所単位に限られていた有給休暇の一斉取得を職場単位でも取れるようにした』

『国内工場で労働時間を減らし、雇用を維持する富士通の場合、国内工場の約5000人の正社員を対象に副業を容認した』

つまり、すべて1.雇用維持型となっている。
雇用を創出しないワーク・シェアリングは、決して"シェア"ではなく、労組がいうように「実質的な賃下げ」連合の古賀伸明事務局長)でしかない。

国の助成金にしても、従業員の時間が減った分の給与を全て補填するわけではないので、労働者にとっては、給与の減額は避けられない。
副業の容認は企業側の最後の逃げ口上であろうが、減らされた労働時間分コンビニでバイトでもすれば?という感覚なのだろうか。

ワークシェアのモデルケースとして、オランダがよく引き合いに出される。オランダでは、1982年のワッセナー合意以降、パートタイマーの比率が83年の18.5%から2001年には33.0%に上昇し、失業率は2001年には2.4%まで下落、実質GDPの伸び率も2〜4の安定成長を実現した。また、80年代前半の失業率12%は、2001年には3%を下回るまで低下している。

ただ、雇用問題単独で考えるではなく、社会保障、税制といった制度を包括的に見直さねばただの賃金減らしで終わると思われる。
posted by Hiro at 00:50| Comment(0) | 雇用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月22日

老人福祉施設「たまゆら」の問題を無視していた墨田区

前回の群馬・渋川老人福祉施設「たまゆら」について、近隣住民が2006年に「介護状況に問題が多い」として、墨田区に対し入居者の紹介をやめるよう区役所のホームページにメールで求めていたようだ。

散歩中の入居者が倒れても駆け付けられる職員がおらず、施設に知らせたところ、食事当番の職員しかいないというトラブルが続いていたので気付いたということだ。

入居者を紹介していた墨田区は「たまゆら」を昨年12月と今年1月に訪問調査していたが、防火設備がなかったことをチェックしておらず、「入居者が元気に暮らしているという報告を受けていたため、安心していた」という。
また、「たまゆら」が「無届けであることは知っていたが、ケア付きの住宅であると考えていたため、必要ないと思っていた」という。

一方、群馬県は無届けで有料老人ホームを運営している実態に疑問をもち、調査対象としていた。この事実を火災が起きるまで墨田区は知らなかったというのである。
つまり、入居者の紹介をしていた墨田区と施設のある群馬県の「たまゆら」に対する見解が食い違っており、かつ、墨田区は近隣住民からの情報を無視していたということになる。

ではなぜ、このような無届け(基準を満たしていない)施設が運営されるのだろうか?
施設運営側にとっては、スプリンクラーを設置しない、スタッフを抱えず人件費を抑えるといったコストを削減しながら、区から入所者の生活保護費を直接全額受け取れるからである。
入居している高齢者からすれば、施設から『お小遣いをもらっている』という感覚のようだ。

「たまゆら」の火災から見えてくる問題は「行政」「施設運営者」の無責任さである。07年2月の厚労省の調査では、全国に377の無届け施設が存在している、とされている。しかし、無届けの場合課されるのは30万円以下の罰金だけであり、すぐに施設の取り壊しをしたり、立ち退きを強制するといった規定はない。入居者が他に移れない以上、黙認するしかないのであろう。

2015年には団塊世代のすべてが前期高齢者(65歳から74歳まで)になり、認知症の高齢者は今の150万人強から250万人に急増するとみられている。また独り暮らしの高齢者は570万世帯と全高齢者の3分の1を占めるようになる見通しだ。

介護保険が適用される施設の増加が困難な以上、自宅でのケア、バリアフリー化を視野に入れた国からの補助による改築、巡回のできる介護士の増員といった対策が必要となる。


参考:09年3月22日付日本経済新聞
posted by Hiro at 17:31| Comment(0) | 福祉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月21日

群馬・渋川の老人施設は何が問題だったのか?

3月19日、群馬県渋川市北橘町の老人施設「たまゆら」から出火、3棟が全半焼した。21日20:02の時点で死者は10人に達している。〔共同〕

そもそもこの施設は県に届けを出しておらず、「劣悪な環境だった」「「高齢者を集めて食事を与えている」といった情報があり、施設を運営する特定非営利活動法人(NPO法人)「彩経会」(高桑五郎理事長)に対して、説明を求めてきたが、内容に矛盾しているところがあったため県が調査に乗り出す最中だったという。

「たまゆら」のような無届け有料老人ホームは厚労省が把握しているだけで全国に377施設(2007年2月時点)あり、同省が各都道府県に対し、有料老人ホームとしての届け出を促すよう指導しているが、実際には届け出が徹底されていない。

有料老人ホームとは、入居している高齢者に食事や介護・掃除・洗濯などの適切なサービスを提供している施設が認定されるが、無届けの施設に対しては、30万以下の罰金に処せられることになっている。
中には、設備基準を満たしていないため、届出をしない施設もある。

◆特別養護老人ホーム
事業主体は、社会福祉法人・市町村などの公益法人又は、公的機関。建設、運営などに補助金(税金)投入されており、居室は主に複数人部屋(全体の70%は4人部屋)。サービス内容は、全国的にほぼ一律。多くの待機者がいるために、新しい入居者は要介護4〜5等の高齢者に限定されてる。

◆有料老人ホーム
事業主体は、法人であれば特に規定なく株式会社などの一般法人が中心。 建設に補助金などの公的な支援はなく、居室は、基本的に個室になる。 サービス内容は、有料老人ホームによって大きく違う。入居者は、有料老人ホームで独自に判断。

老人ホームの床数は希望者数に足りておらず、県に入居希望の申し出があった場合でも、居住県内に空いている施設がなかった場合は他県の老人ホームを紹介することもあるという。保険については、施設のある県ではなく届け出があった県が負担するようだ。

渋川の老人施設については、無届のまま営業されていたこと、また有料老人ホームの数が足りないために無届であっても入らざるをえなかったことにあるといえる。
今後、同種の事故や問題が起こることは充分にありうることだ。
定額給付や高速道路を1,000円にする財源があるならば、これからの高齢化社会を見据え、老人ホームの増設や介護・福祉分野への雇用創出、保険負担といったことに予算をまわせないものだろうか?


posted by Hiro at 22:46| Comment(0) | 福祉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月17日

介護・保育分野への雇用創出こそいま必要

 派遣切り、非正規雇用の削減が問題となってから数ヶ月経つが、政府がいくら雇用のための政策を打ち出そうとしていても現実に失職している者にとってその効果はいまだに出ていないのではないだろうか?
 日本テレビの社長が辞任したが、あくまで「社長」を辞めただけで、本人は取締相談役として残るので、決して職を失うわけではない。また、公的資金注入を受けている最中の米AIGで約162億円のボーナスが幹部に支払われることになっている。一部の大企業は、責任をとらされようが、不況の真っ只中にあろうが、自分の身だけはきちんと守るように手は打っているのだ。

 米国大統領オバマが雇用対策として打ち出している「グリーン・ニューディール」政策も、一部の企業や専門家しか恩恵を受けないと思われる。環境、ITでしかも、最先端の技術が必要とされるのであれば特にそれが一般化されるまでは、専門外の人間は容易に立ち入ることができるものではないと思われる。特に日本においては尚のことだ。
 環境対策、自動車の消費活性化のために、エコカーの開発推進を進め、そのために政府は投資するというが、本当にそんなものがいま必要だろうか?車を買っても、保険、駐車場、燃料と負担しなければならないオプションがたくさん付いてくる。都内では駐車場を維持するだけでも大変な金銭負担になるのだ。最大の献金先である経団連に何かのかたちで報いないという姿勢がみえみえになっている。

 そもそも、消費が進まないのは「いま」というようりも、これからの生活に不安を抱えている国民が多いからだ。年をとれば介護が必要になる。そのときに年金はちゃんと受け取ることができるのか?
 子どもができて、保育園に入れることができるのか?これからの貯金で子どもを大学まで入れることができるのか?とか、金融不安や年金問題により一層加速はしたが、ずいぶん前から日本には『これから先の不安』があったように思う。それが、少子高齢化、マスコミの煽りによる介護地獄へとつながっているのだ。

 景気対策を考えるときまず必要なのは、定額給付金のようなその場凌ぎの政策ではなく、将来どれだけ安心して暮らせるかという保障である。そのために、介護・保育分野の規制緩和、供給の充実が必要になる。3月16日日経新聞によると、規制緩和を進めると次のような経済効果が現れるとされている。
介護
 待機者数40万人、需要創出効果11,726億円、公費負担2,316億円、従事雇用増16.3万人

保育
 待機者数100万人、需要創出効果13,807億円、公費負担4,322億円、従事雇用増30.3万人

 この分野への新規参入の障壁となっているのは、経営面では施設介護分野では自治体、医療法人、社会福祉法人以外が参入できず、また認可保育所についても、法律上は多様な法人格が参入できるようになっていても会計基準や補助金の使途制限、既存主体向け優遇措置があるため、実際には社会福祉法人以外の参入が極めて困難である。
 人的参入規制についても、介護福祉士になるには資格取得のため2年以上の養成施設を出るか、3年以上の実務経験さらに合格率5割の国家試験に合格する必要がある。
 そこで、現在の失業者のような無資格者でも現場で働きながら資格をとれるように規制を緩和すべきである。日経新聞では述べている。

 もし、実現すれば47万人の雇用を創出し、公費投入の約4倍の需要が発生することになる。
 しかし、この数字のままとはいかなくとも少子高齢化社会を迎えるにあたり柔軟な対応ができるようなモデルを組むことができるようになってくるのではないだろうか?

 昨年、総務省は「介護ロボット」なるものに10億円の開発費を出すとした。政府は人間と機械の境界さえ見えなくなっているのだろうか?
「被介護者の症状や体調、行動履歴などの情報は専用サーバーで保管、共有する。〜一方、介護の現場では、体調把握や症状の進行抑止のためのコミュニケーションも欠かせない。このため介護ロボットには、人工知能による高度な会話能力や情報分析能力をネットワーク経由で提供する。」http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080823/biz0808230127001-n1.htm
年寄りにはプライベートも何もなく、ただ周りに迷惑をかけないように監視しておけばいい、あとはプログラムされた会話で適当に返事をさせておけば喜ぶだろう。とでも思っているのだろうか?
 また、このロボットを本気で将来、外国に輸出するつもりなのだろうか?大半の国から嘲笑もしくは、非難を浴びることは目に見えている。日本は金儲けのために自分の親までを商売の対象にするのか、と。
タグ:保育 雇用 介護
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2009年03月08日

何でも「政府高官」のせいにするマスコミ報道のいい加減さ

 西松建設の違法献金に関して”政府高官”が発言した『自民党側に捜査が及ぶことはない』という言葉。この発言が記事になったのは、5日で
「この件で(東京地検が)自民党の方までやることはないと思う」「自民党の方は金額が違いますから。西松からの献金という認識があったというのは難しいと思う。(小沢一郎民主党代表の件は請求書や領収書などの物証だけで)やっているんじゃないでしょう」(http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090306k0000m040101000c.html?inb=yt 毎日jp)
6日には「『自民党側に捜査が及ぶことはない』とは言っていない」と否定した。そのうえで「一般論として、(自民党関係者については)違法性の認識の立証が難しいと話しただけだ」と述べた。(http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090307k0000m010117000c.html?inb=yt 毎日jp)

 ついに7日、この政府高官が誰か明らかになる。『民主党はこの政府高官を元警察庁長官で官僚トップの漆間(うるま)巌官房副長官とみて、週明けの国会で追及する。』『新党大地の鈴木宗男代表は6日夜のBS放送の番組で、「漆間氏が『自民党に発展しない』と言うことがおかしい。権力側が裏でつるんでやってるという話になる」と実名を挙げて批判した。』(http://www.asahi.com/politics/update/0306/TKY200903060342.html asahi)

 もともと、問題になった発言はオフレコでのものであったために「政府高官」という表現がされていた。まず、オフレコで語っているためにその前後の文脈がわからない。記事にされた部分の正確な言葉も不明確だ。そもそも、本当にそういう発言があったのかされ微妙である。
 裏がとれない情報を記事として公に発表する軽率さは何であろう?仮にこの発言がそのまま本当であれ、記者によるデタラメであれ、漆間個人にとってはいい迷惑だ。この人物がどのような人間か知る由もないが仮に自分に置き換えてみれば腹の立つことは当然である。
 
 某テレビ局の○○ステーションもよく「政府高官」とか「政府関係者」によると、というテロップをよく使う。ナレーションはいかにもふてぶてしい、高慢な印象を与える声で行われる。これこそ、情報操作の一端ではないだろうか?出所も明らかにできないような発言や内容をマスコミが自分たちの声の代弁のように使うべきではない。仮想敵を政府として視聴者の信頼を自分たちに向けようという浅はかな策だということはみえみえである。

 政治家(の中でもおそらく下っぱ連中)もコソコソ顔かくして大きなこと言っているだけではなく、ちゃんと顔と声をさらして自分の真意を言ってみたらどうだ?
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2009年02月13日

動かす世代から動かされる世代へ

唐突であるが、筆者は1960年代や幕末が好きだ。
理由は、若い世代にパワーがあり、古いものに反抗し、動かしていたからだ。

坂本龍馬、中岡慎太郎、高杉晋作、岩崎弥太郎、木戸孝允、吉田松陰、伊藤博文らは20代半〜30代前半で明治維新につながる大事業を成し遂げた。

60年代は文化的に新しい音楽や映画、思想が広まった。音楽でいえば、ビートルズ、ローリングストーンズ、レッドツェッペリンなど、映画はヌーベルバークといわれる前衛的な手法が台頭した(ゴダール、トリュフォーなど)。

また、日本では良い悪いは別として学生運動が全盛となり、若者のパワーを「大人」が腐心していた時代でもあった。

しかし若い力を抑えるには、力で対抗するのではなく、別なものに興味をもたされば済むことが実証される。
ファミコンの登場である。

これを境に急速に若い人間はパワーを失っていったと思う。
世の中に影響を与えるのではなく、世の中から与えられることが当然となっていったのだ。テレビゲームの世界には理想は何もない。ただ、攻略すれば、ゲームの中で日本を統一すれば満足なのだ。

古くから世を動かしてきたのは、若さのもつ理想だった。だが理想が、仮想空間でかなえられるのであれば危険を冒してまで現実世界を変える必要はない。現実ではあくまでも与えられたものに満足して安定した道を歩いていけばよいのだ。
ただ、現実でうまくいかなくなったとき、かつ理想の空間にも逃避できなくなったとき、余ったパワーは他人を傷つけるという方向に向いてしまう。最近起こった若い世代の通り魔的犯行を見るとそのような背景が考えられる。

新陳代謝が起こらなくなるとどうなるか?古いものがどんどん溜まっていき、ついには病気を起こすことになる。
いずれ、仮想世界が崩壊したときには、膨大な量のエネルギーが吐き出されるのかもしれない。それが何のかたちになって現れるのか、いまの時点ではわからないが。
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2009年02月08日

09年度衆院予算委で明らかになった「渡り」の実態

 2月3日、09年度予算案の基本的質疑が開始された。
 民主党の細野豪志氏は3日の衆院予算委員会で、元水産庁長官の農水省OBが退職後の6団体への天下りと「渡り」で、計2億6900万円以上の退職金や報酬を得ていたと指摘。元長官は88年2月に海外漁業協力財団に再就職した後、今年1月までの21年間に6団体をまさに「渡り」歩いた。4年半在任した最初の天下り先での報酬と退職金が推計で9700万円。その後、渡り歩いた5団体からの所得が1億7200万円にのぼる。(毎日jp)

 民間であれば、考えられない退職金の額である。4年半いただけで、9700万円もの大金をポンと出すような企業はまずないといっていい。
財団法人 海外漁業協力財団は水産庁からの天下りの博覧会場といえるような場所だと指摘されている公益法人である。つまり、国民の税金が天下り官僚の私腹を肥やすために、使われているのである。
 2月4日の衆院予算委における民主党の長妻昭氏の弁によれば「1年間で2万6632人の役人がいまなお天下りし、公益法人や独立行政法人などの関連会社に、12兆6047億円以上の税金が流れている」ことになる。

 麻生太郎首相は、年内に渡りを廃止すると表明したが、一方で「退職してすでに民間の方々に『いかがなものか』と言うのは難しい。退職者同士の人脈に出身官庁は介入できない」とも述べている。しかし、前例の海外漁業協力財団のような税金が使われている公益法人や特殊法人に天下りさせないことは規制できるはずである。
 彼らにとって、派遣切りがいくら出ようが、年金を受け取ることができない人間がどのくらい出ようが、知ったことではないのである。政治家は表に出ているぶん、責任を追及されるが、官僚は消えた年金問題で社保庁に処分者が出ないようになんのおとがめもない。

 総額2兆の定額給付金など、12兆を超える"無駄"な税金の垂れ流しに比べればごく一部に過ぎない。これだけの予算があれば、給付金だけでなく、職を失った人への住宅の確保やセーフティーネットの整備のために使うことができるはずなのだ。

 過去の歴史において、官僚が政治家以上に権限をもち、専横し始めた国家は必ず滅んでいる。まさに、日本がいまそのときなのかもしれない。
posted by Hiro at 10:06| Comment(0) | 雇用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする